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87.伝灯奉告法要に関するご消息

20150126号外


 前回の記事でご紹介しました、「伝灯奉告法要についての消息」についてその全文をご紹介します。
 前回ご報告しましたようにこのご消息は1月16日の報恩講のご満座の後に行われた「御消息発布式」(前ご門主、お裏方、前お裏方も臨席されていました)においてご門主から本願寺派総長の石上智康氏に授与される形で発布されました。これを受けて石上総長から「ご消息を拝して」という言葉がありました。

 「去る平成26年6月6日、前門主の跡を承けて法統を継承し、本願寺住職ならびに浄土真宗本願寺派門主として務めてまいりました。ここに法統継承を仏祖の御前に奉告いたしますとともに、あわせて本願念仏のご法義の隆盛と宗門の充実発展とを期して、平成28年および29年に、伝灯奉告法要をお勤めすることになりました。
 阿弥陀如来のご本願は、あらゆる存在を分け隔てなくそのまま救おうとはたらきかけていてくださいます。迷いと苦悩をかかえる私たちは、阿弥陀如来のお慈悲ひとすじにこの身を任せ、真実のさとりの世界であるお浄土に生まれていくべき身にならせていただきます。宗祖親鸞聖人が「そらごとたわごと」とお示しくださった私たち自身を含む迷いの世界は、何一つとしてたよりになるものはありませんが、ご本願のはたらきの中に生きる私たちは、確かな依りどころを持つことができます。
 科学技術の発達による便利で豊かな生活の追求や欲望の肥大化はとどまることを知りませんが、人々は、そのような豊かさのみを追求することの虚しさに気づきはじめたのではないでしょうか。しかも、核家族化・人口の流動化などによって社会構造は大きく変化し、人間関係は希薄となり新たな悩みや不安を生み出しています。さらに世界に眼を移せば、武力紛争、経済格差、気候変動、核物質の拡散など、人類の生存に関わる課題が露呈しています。これらの傾向は今後一層強くなっていくことと思います。
 私たちは、凡愚のまま摂め取って捨てないとはたらき続けていてくださる阿弥陀如来のお慈悲を聞信させていただき、その有り難さ尊さを一人でも多くの方に伝えることが大切です。それとともに仏智に教え導かれて生きる念仏者として、山積する現代社会の多くの課題に積極的に取り組んでいく必要があります。まさにこのような営みの先にこそ、「自他共に心豊かに生きることのできる社会の実現に貢献する」道が拓かれていくのでありましょう。
 このたびのご法要が、親鸞聖人によって明らかにされた阿弥陀如来の救いのはたらきに依りながら、時代の変化に対応する宗門の新たな第一歩として意義を持つものでありたいと思います。宗門では、親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年に向けて新たな長期計画が策定されます。皆様の積極的なご協力とご参画を心から念願いたします。

平成27年(2015年) 1月16日
龍谷門主  釋 専如」

(画像は、ご消息発布を伝える『本願寺新報』の号外です)
 16日当日境内で配布されたものです。

(このブログは毎週2回、月曜日と金曜日に新しい記事を載せる予定ですので、また覗いてみてください)

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