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726.『唯信鈔』、『唯信鈔文意』を読む(25):無碍の一道

20210319周利槃陀伽   20210319周利槃陀伽2s

  ご一緒に学んできました『唯信鈔』と『唯信鈔文意』は、最初の偈頌を終わりましたので、本日から次の偈頌に移ります。

 新しい段に移ります前に、聖覚法印が『唯信鈔』記された御文および偈頌と、その偈頌を親鸞聖人が分かりやすく説かれた『唯信鈔文意』との取り上げ方について、これまでと少し変更したいと思います。

 当初は、次のように学んでいこうと考えておりました。
 ・最初に、親鸞聖人が取り上げられた偈頌を記します
 ・次いで、聖覚法印がその偈頌を記された『唯信鈔』の該当する部分について学びます
 ・そして、親鸞聖人が『唯信鈔文意』でその偈頌について私たちに説かれた内容について学びます

 今回は、これを変更して、最初に聖覚法印が記された御文と偈頌について学び、その後親鸞聖人があその偈頌について記された『唯信鈔文意』について学ぶということにします。

 今回の聖覚法印が記された御文とその現代語訳です。現代語訳については、二橋進氏の訳を参考にさせていただいています。なお、偈頌から後の部分については、次回に学びます。

  さてつぎに、第十八に念仏往生の願をおこして、十念のものをもみちびかんとのたまへり。まことにつらつらこれをおもふに、この願はなはだ弘深(ぐじん)なり。名号はわづかに三字なれば、盤特(はんどく)がともがらなりともたもちやすく、これをとなふるに、行住座臥(ぎょうじゅうざが)をえらばず、時処(じしょ)諸縁(しょえん)をきらはず、在家出家、若男若女、老少、善悪の人をもわかず、なに人かこれにもれん。 

(さて次に、念仏する人々を等しく浄土に往生させようと誓い、第十八に念仏往生の願をおこして、十声の念仏する人を、浄土に導こうと仰せになられました。まことに、よくよくこの念仏往生の願を拝察いたしますと、阿弥陀仏の誓願は、大変広く深いものです。名号は、「阿弥陀仏」のわずか三字ですから、盤特のような人たちでも、保ち易く、念仏を称えていれば、歩いていても、止っていても、座っていても、寝ていてもその状態を選ばず、また、時も、所も、様々な条件をも嫌うことなく、在家信者も、僧侶も、若い男も、若い女も、老人も、幼いものも、善い人も、悪い人をもわけへだてすることなく、だれもが浄土に往生することから漏れないのです。)

 聖覚法印は、前の段で、末法の世では、この世で自力を励んでさとりを開く聖道門ではなく、浄土に往生してさとりを開く浄土門という道しかないのだとされました。さらにこの浄土門にも二つの道があり、善行に励む諸行往生ではなく、阿弥陀さまの名号を称える念仏往生こそが阿弥陀さまのご本願にかなうものだと示されました。
 そして、聖覚法印は、法蔵菩薩は、まず諸仏がご自身の名号を称揚されるという第十七願をおこされてこれを成就されたとされました。

 法印は今回の段で、法蔵菩薩は、わずか十声の念仏を称するものをもお浄土に導こうと、第十八願をたてられました。お念仏は「阿弥陀仏」という三字の名号を称えることなので、どのような人でも、どのような境遇にあってもたやすく保つことができ、だれ一人取り残すことなくあらゆるものを救って余すところがない広く深く尊い誓いなのだと説いておられます。
 
 法印の御文に「盤特」という語がありますが、法印はこの語に「ほとけのみでしなり ぐちのひとなりき(仏の御弟子なり 愚痴の人なりき)」という左訓(注記)を付されているということです。
 この盤特さんはお釈迦さまのお弟子さんの一人で、ものごとを記憶することを苦手としていた人で、そのことによって、お釈迦さまのお弟子さんが修行していた精舎から追い出されそうになりました。お釈迦さまはそんな盤特さんに「塵を払い、垢を除く」という言葉を繰り返しながら精舎を掃除しなさい、と言われ、盤特さんはこの教えを守ることによってさとりを得ることができたと伝えられています。
 『阿弥陀経』では、お釈迦さまの説教を聞いていたお弟子さんとして名前が出てくる周利槃陀伽(しゅりはんだが)さんのことです。
 
(図は、盤特さんを描いたものです、ネットからお借りしてきました。)

 右は、赤塚不二夫さんのアニメ「天才バカボン」に登場していた「レレレのおじさん」で、いつも箒をもって掃除をしていました。
 今回初めて知ったのですが、このレレレのおじさんは盤特さんをモデルにしたのだそうです。ネットで盤特さんについて調べていて、林高寺さん(真宗大谷派にお寺さんのようです)というお寺のサイトでこのことを知りました。

(このブログは毎週2回、月曜日と金曜日に新しい記事を載せる予定ですので、また覗いてみてください)
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