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697.『唯信鈔』、『唯信鈔文意』を読む(15):名号の讃嘆(7)

20201204モミジs   20201204モミジ2s  

  引き続き、親鸞聖人が『唯信鈔文意』で取り上げられた最初の偈頌の第2句について学びます。最初の偈頌の4句をもう一度示します。

  如来尊号甚分明 十方世界普流行
  但有称名皆得往 観音勢至自来迎

 第2句「十方世界普流行」について聖人が記された御文の後半部分と現代語訳です。

 「しかれば大小の聖人・善悪の凡夫、みなともに自力の智慧をもつては大涅槃にいたることなければ、無碍光仏の御かたちは、智慧のひかりにてましますゆゑに、この仏の智願海にすすめ入れたまふなり。一切諸仏の智慧をあつめたまへる御かたちなり。光明は智慧なりとしるべしとなり。」
 (そのようなわけで、大乗・小乗の聖人も、善人・悪人すべての凡夫も、みな自力の智慧では大いなるさとりに至ることがなく、無礙光仏のおすがたは智慧の光でいらっしゃるから、この仏の智慧からおこった本願の海に入ることをお勧めになるのである。無礙光仏はすべての仏がたの智慧を集めたおすがたなのである。その光明は智慧であると心得なさいというのである。)

 第2句について記された前半部分で、聖人は、法蔵菩薩が、名号をひろく行き渡らせ、諸仏がそれをほめたたえ、衆生に聞かせたいと誓われた第十七願が成就したことにより、阿弥陀さまの名号は十方微塵世界に広まり、すべての衆生が信じ行じると示されました。

 今回の後半部分では、大乗・小乗の聖人も、善人・悪人もすべて平等に救われる姿について説かれます。その道は、自力の智慧をもってしてはなし得るものではなく、他力の智慧による他はないのだと、されます。
 その他力の智慧の相(あらわれたすがた)が光明である、と親鸞聖人は言われます。阿弥陀さまの智慧は、あらゆる衆生を救いたいと光となって私たちに届いていただいています。

 聖人は、阿弥陀さまの智慧からおこったご本願が大海のごとく深く広いことから、「智願海」とあらわされます。そして、それは第十七願に誓われたように、十方の諸仏方が勧められたものであり、阿弥陀さまの智慧は一切諸仏の智慧をことごとく集めた智慧でもあります。

 前回の部分と併せて伺うと、この第2句では、第十七願で名号を広く行きわたらせ、諸仏が讃嘆させたいという誓いが成就し、その名号、他力の光はあらゆるものをすくうものなのだと示されたことになります。

(写真は、先日の寺の紅葉です)

 裏の畑のそばにあるこの1本は、いつも紅葉が遅れちょうど今頃最も輝いています。この木の葉が落ちると、いよいよ本格的な寒さがやってきます。

(このブログは毎週2回、月曜日と金曜日に新しい記事を載せる予定ですので、また覗いてみてください)

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