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58.お正信偈を読む(3):構成


20141017センブリ1
   20141017センブリ2

 「お正信偈を読む」の最後の記事が5月19日でしたから、それからほぼ5か月が経過したことになります。

 久しぶりのお正信偈ですが、まずお正信偈の構成について見てみます。

 お正信偈は、以前ご説明しましたように漢文で書かれた「偈」(げ=「うた」)で、60行、120句、840文字で書かれています。
 親鸞聖人がお書きになった『教行信証』(正式には『顕浄土真実教行証文類』とお呼びしています)という書があるのですが、その「行巻」の最後の部分にこのお正信偈が置かれています。聖人はその前の部分で次のように記されています。

 「そこで、釈尊のまことの教えにしたがい、また浄土の祖師方の書かれたものを拝読して、仏の恩の深いことを信じ喜んで、次のように『正信念仏偈』をつくった。」
 聖人は、阿弥陀如来の深いご恩を、釈尊の説かれた教えとインド、中国、日本の高僧方の教えを通じて喜び、讃嘆されこのお正信偈を書かれたのです。 

 お正信偈は次のような構成になっています。

 ○帰敬の頌(ききょうのじゅ)=2句(帰命無量寿如来、南無不可思議光)
  お正信偈の最初の2句に当たり、聖人がご自身の信心を表明された部分です。

 ○依経段(えきょうだん)=42句(法蔵菩薩因位時~難中之難無過斯)
    聖人が「釈尊のまことの教えにしたがい」と述べられたように、『大無量寿経』というお経に説かれた釈尊のみ教えを讃嘆された部分です。この段は、次の2つの部分で構成されています。
   弥陀讃=18句(法蔵菩薩因位時~必死滅度願成就)
   釈迦讃=24句(如来所以興出世~難中之難無過斯)
 
  聖人は、この段で阿弥陀如来のご本願とそれをお伝えいただいた釈尊のみ教えを喜び讃えられています。

 ○依釈段(えしゃくだん)=76句(印度西天之論家~唯可信斯高僧説)
  聖人が「浄土の祖師方」として大切にされたインド、中国、日本の七人の高僧方(「七高僧」とお呼びしています)のみ教えを讃嘆された部分です。
   序讃=4句(印度西天之論家~明如来本誓応機)
   本讃=68句(釈迦如来楞伽山~必至信心為能入)
   結讃=4句(弘経大士宗師等~唯可信斯高僧説)

  この「本讃」の部分で、聖人は次の七人の高僧方の教えを取り上げられています。この七高僧(しちこうそう)方のおかげで、2500年前にインドで説かれた釈尊のみ教えが、遠く時間と空間を超えて現在の私たちに伝えられたのです。
   インドの高僧=龍樹菩薩(りゅうじゅぼさつ)、天親菩薩(てんじんぼさつ)
   中国の高僧=曇鸞大師(どんらんだいし)、道綽禅師(どうしゃくぜんじ)、善導大師(ぜんどうだいし)
   日本の高僧=源信和尚(げんしんかしょう)、源空聖人(げんくうしょうにん)
   源空聖人は親鸞聖人の師、法然聖人のことです。

 このように、親鸞聖人は、このお正信偈によって阿弥陀如来のご本願とそれを説かれた釈尊のみ教え、そしてそれを伝えられた七高僧のみ教えを記し、浄土真宗の基本を整理してお示しいただきました。

 (以前の「お正信偈」の記事を一部修正しました)
  それは、お正信偈をお経と記述した部分です。
  私たちは、お正信偈も「お経」とお呼びしていますが、この「お経」という言葉は時代によって様々な広がりを持っています。

  「お経」の一番狭い意味は、釈尊が説かれたみ教えを記したもの、とするものです。それまでは口伝されていた釈尊の言葉は、釈尊の滅後に文字の形で「お経」として伝えられることになりました。

 その後、この「お経」を各言語に翻訳したものや註釈書などが作られ、これらも「経典」とされ広い意味の「お経」となりました。その数は、84,000もあると言われています。
 中国では古くから国(皇帝)の事業として『大蔵経』と呼ばれる経典の編纂がおこなわれ、その中での「お経」の数は5,000巻を超えるものになっています。

 この流れで見てみますと、現在私たちが「お経」と呼んでいますのは、広く仏様の前で拝読するもの、という意味があるようですので、これはもっとも広い意味の「お経」ということになりそうです。
  ということもあって、前回の記事でお正信偈をお経とした部分は、「」を付して「お経」としました。

 (写真は、ムラサキセンブリの花です)
  10月11日に秋吉台で撮影しました。昔煎じて飲む薬草でセンブリという植物がありましたが、その紫色の花をした種です。
  凛とした気品を感じさせる花でした。

 (このブログは毎週2回、月曜日と金曜日に記事を載せる予定ですので、また覗いてみてください)
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