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576.親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要「趣意書」

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 すでにご報告しておりますように、2023年に「親鸞聖人御誕生850年・浄土真宗立教開宗800年」慶讃法要が営まれます。その法要の趣旨について記された「趣意書」が発せられましたのでお知らせします。

 「趣意書」の全文です。

 来る2023(令和5)年に宗祖親鸞聖人のご誕生850年を、また、その翌年には立教開宗800年をお迎えすることになります。つきましては、私たちの宗門は2023(令和5)年にその慶讃法要をお勤めいたします。
  ものごとを自己中心的にしか考えられない私たちがこの世を生きることは苦悩そのものです。その苦悩を超えて生きていく道を教えてくださるのが仏法です。阿弥陀仏は私たちに「どんなに孤独で苦しく悲しくとも、私はあなた方一人ひとりを、そのままに受けとめて、決して見放さない」との救いのメッセージを「南無阿弥陀仏」というみ名に込めて、よび続けておられます。そのメッセージをそのままに頷き受けとめることが、私たちに届けられた真実信心となり、どのような状況におかれようとも揺らぐことのない尊い安心を頂くことになるのです。それこそが、さまざまな苦悩にも向きあって生きることのできる依りどころとなりましょう。そういう阿弥陀仏から頂いている御恩への感謝の言葉がお念仏であり、その救いの在り方を、念仏者の生き方として私たちにわかりやすく、しかも体系立てて説き示してくださったということが、浄土真宗にとって親鸞聖人による「立教開宗」の意義であります。
  遙か2500年前、釈尊は、「諸行無常」と「縁起」という、この世界と人間のありのままの真実を見抜かれました。さらにそのような在り方のなかには、変化しない実体的な自我など存在しないにもかかわらず、人びとは自ら仮想した自我に執われ、限りない欲望に基づいて、自らに苦しみを、そして世界にさまざまな争いを引き起こしていることを明らかにされました。これは、現代にもそのままに通じる現実です。
  およそ800年前、親鸞聖人は、自己の在り方を深く省みて、私たち人間とは自己中心的な思い、煩悩からいかにしても抜け出ることのできない存在であると気づかれました。しかし、そういう煩悩に突き動かされる私たち誰にも、誰ひとり取り残すことなく尊い安心を与えようとはたらき続けている阿弥陀仏の願いに出遇われたのでした。そのことを身を以て私たちの生き方として示してくださったのが親鸞聖人です。その親鸞聖人の説き示してくださった浄土真宗の教えに出遇うことがなければ、今の私はあり得なかったという聖人への感謝と、その教えに出遇えたことの喜びを込めて、聖人のご誕生を祝い、「立教開宗」に感謝する慶讃法要をお勤めするのです。
  さて、現代世界は、社会・国家のレベルでは自国の経済や文化を優先する排他的で閉鎖的な在り方が優勢となり、それにより国際的にさまざまな対立や紛争が起こっています。また個人レベルでは、自己努力と自己責任という名目のもとに、共に生きるという価値観が薄らぎ、孤独・孤立が深刻な問題となっています。こうした人類の破滅をももたらすような閉塞した現代世界の方向性を、互いに響き合って生きていける方向へと転換し逆転させていくことは、世界のすべての宗教が果たすべき役割です。しかしながら、日本のみならず世界各地域では硬直した宗教からの離反現象が広がりつつあり、宗教は、その役割を十分に果たせているとはいえません。
  このような状況のなか、今こそ、「自他共に心豊かに生きることのできる社会の実現」を理念とし、仏道の基本を踏まえて人びとと共に歩む私たち念仏者の果たすべき使命は、かけがえのない、大変に重いものです。
  今回の慶讃法要に向けて、「世のなか安穏なれ、仏法ひろまれ」との親鸞聖人のお言葉を胸に、地道にその役割を果たすべく、精一杯精進してまいりましょう。

   2019(令和元)年8月

                                                 浄土真宗本願寺派
                                                  龍谷山  本 願 寺



 併せて、「慶讃法要の趣意 付帯事項」として、慶讃法要のあり方や関連諸行事についての課題として次の5項目とその目指すことが示されました。

 〇大きな感動につながる法要を
  法要や諸行事を、若い人やこれまで仏教や浄土真宗の教えにあまり親しみのなかった方々で新鮮なメッセージをおくる機会とすること
 〇伝わる伝道を
  時代を超えて伝えられるご法義を、その時代に応じた形で宗門の内外に伝える法要とすること
 〇「私たちのちかい」の普及を
  今回の慶讃法要に向けて、特に若い方々に向けて示された「私たちのちかい」の普及に努めること
 〇社会に開かれた宗門へ
  今回の慶讃法要を機に、共に生かされ生きることの尊さを伝える「開かれた宗門」となること
 〇具体的な社会実践として
  SDGsをはじめとした社会の課題に取り組むこと

 このように、今回の慶讃法要は、親鸞聖人が誕生になられ私たちに浄土真宗のみ教えをお示しいただいたことを、現在の社会の現実の中で喜び、お礼申し上げる大切なご縁です。ご一緒にお参りをしたいと思います。

(写真は、ヒガンバナです。9月27日に撮影しました)

 藤ケ瀬から吉部に抜ける道の途中に、段々畑がきれいなところがあります。稲の刈り取りも終わり、日ごとに秋は深まっていきます。

(このブログは毎週2回、月曜日と金曜日に新しい記事を載せる予定ですので、また覗いてみてください)

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