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387.『阿弥陀経』を読む(47)

20171208光明寺紅葉2    20171208光明寺紅葉

[御文] 舍利弗・若有善男子・善女人・聞説阿弥陀仏・執持名号・若一日・若二日・若三日・若四日・若五日・若六日・若七日・一心不乱・
     (しゃりほツ・にゃくうぜんなんし・ぜんにょにん・もんせツあみだぶツ・しゅうじみょうごう・にゃくいちにち・にゃくににち・にゃくさんにち・にゃくしにち・にゃくごにち・にゃくろくにち・にゃくしちにち・いっしんふらん・)

[訓読] 舎利弗、もし善男子・善女人ありて、阿弥陀仏を説くを聞きて、名号を執持すること、もしは一日、もしは二日、もしは三日、もしは四日、もしは五日、もしは六日、もしは七日、一心にして乱れざれば、

[訳文] 舎利弗よ、もし善良なものが、阿弥陀仏の名号を聞き、その名号を心にとどめ、あるいは一日、あるいは二日、あるいは三日、あるいは四日、あるいは五日、あるいは六日、あるいは七日の間、一心に思いを乱さないなら、 

 この段の3回目になりますが、今回は「執持名号」について学びたいと思います。

 『浄土真宗辞典』にこの「執持名号」の項があり、そこには次のように記されています。
 「執持とは、しっかりととりたもつこと。」「『化身土巻』には、執の言は心堅牢に移転せざることを彰すなり。持の言は不散不失に名づくるなり、『文類聚鈔』には、執持はすなはち一心なり。一心はすなはち信心なり、とある。」
 執持名号とは阿弥陀さまのみ名を心にしっかり承けとめ、他に心を散らさずにたもつこと、ということになります。

 瓜生津師は、「法然聖人は、ここ(の部分)は諸善万行をすてて念仏の行をすすめているところであるから、名号を執持するとは念仏のことである、と見られた」とされ、「親鸞聖人は、この法然聖人をうけながら、この念仏は他力金剛の信心をあらわしているとうけとめていかれました」と記されています。

 この「念仏」という言葉ですが、『阿弥陀経』には2回だけ出てきます。2回ともすでに登場したのですが、その両方で「念仏念法念僧」(仏を念じ、法を念じ、僧を念じる)と使われています。
 『浄土真宗辞典』で「念仏」をたずねますと、「念仏」とは「仏を念ずること。」とあって、仏の名号を称える称名念仏の他に、真如を念ずる実相の念仏や、観想の念仏、観像の念仏などがあるとされ、浄土門では称名念仏を極善最上の法とする、とされています。このようにしてみると、『阿弥陀経』に2回でてきた「念仏」はひろく「仏を念ずること」と理解されるようです。

 法然聖人は、念仏こそ名号を執持することだとみられました。法然聖人が深く尊崇された善導大師は、南無阿弥陀仏の六字には願と行がともに備わっており阿弥陀さまのご本願にかなうものであるから、それにより報土に往生できるのだと、説かれました。
 法然聖人は、善導大師の『観教疏』の中の「一心にもつぱら弥陀の名号を念じて、行住坐臥に時節の久近を問はず念々に捨てざるは、これを正定の業と名づく、かの仏願に順ずるがゆゑなり」という言葉に出遭われて、本願を信じて称名念仏することが往生の因であると信知されたと伝えられています。

 親鸞聖人は、法然聖人のこの教えを承けられました。『歎異抄』に親鸞聖人の次のお言葉が伝えられています。
 「親鸞におきては、ただ念仏して弥陀にたすけられまゐらすべしと、よきひと(法然聖人)の仰せをかぶりて、信ずるほかに別の子細なきなり」
 そして、「執持はすなはち一心なり。一心はすなはち信心なり」と示されました。他に心を散らさずお念仏申す一心、それが信心であり、念仏と信心とは別のものではない、と受け止められます。瓜生津師は、このことを「経のことばのうえにあらわれている意味は念仏であるが、その底(おく)にある意味は信心であるということです。」とされています。

 「信心正因」という言葉があります。「浄土真宗における往生成仏の正(まさ)しき因は信心一つであること。」(『浄土真宗辞典』)をいいます。これまでみてきましたように、「名号を執持する」ということは、本願を信じてお念仏もうすことであり、そのお念仏の根底には信心があって、その信心がお浄土に往生する正因ということになります。

(写真は、長岡京市の光明寺の紅葉です。)

 光明寺は、法然聖人が初めて念仏の教えを説かれたとされる場所に建立されたお寺で、西山浄土宗の総本山です。また紅葉の名所としても知られています。

(このブログは毎週2回、月曜日と金曜日に新しい記事を載せる予定ですので、また覗いてみてください)
 
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