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386.別院の報恩講にお参りしました

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 11月28日、山口別院の報恩講にお参りしました。壽福寺からは坊守と、岩﨑明さん、志賀信子さん、江木都美恵さんにお参りいただきました。

 ご講師は、長野教区正行寺の井上慶真氏で、長野という寒冷の雪国ならではのご苦労なども交えてお話を伺いました。

 その中で紹介いただいた次の歌(昔の戯れ歌だったのでしょうか?)が印象に残っています。
 「頃は三月花の頃、お前十九でわしゃ二十、使って減らぬ金千両、死なぬ子三人親孝行、死んでも命あるように」

 この歌を聞いて、始めはちょっと笑ってしまいました。
 確かにこれが実現できれば「幸せ」そのもの、それはいいですが、まあ欲張っているなあ・・・
 と思ったのですが、考えてみると、私たちはこのような類の「夢」「欲?」を持っていることも間違いないことだとも思ったのです。だからこそこの歌が長く伝えられてきたのでしょう。
 しかし、心地よい季節があったとしてもそれはあっという間に終わり、(お前さんも私も)かつての輝きを失い、使って減らぬほどのお金にはもともと縁遠く、親孝行な子供も見当たらず・・・命だけは医療技術の進化により伸びているが、死を免れるなどはありえない、というのが私たちの姿なのでしょうか。

 ご講師は、人間ドックの結果、医師から「念のため調べてみましょう」と言われた言葉にどのように不安をかきたてられたのか、というご自身の体験をお話しされました。私も同じような経験がありますが、このような場面では、良い季節も、若さもお金も一瞬にして色を失ってしまいます。
 
 お釈迦さまが、あらゆるものは一瞬もとどまることなく刻々と変化するのだから、固定した姿に固執することの誤りを説かれ、私たちは生老病死の苦しみから逃れることができないと説かれても、やはりこのような欲は私たちを取り込んでしまい、私たちはそれに執着させられるものなのだと、改めて思いました。

 もう一つ、ご講師の体験としてお話しされたことを記しておきます。
 ご講師の二人のご子息は3才違いで、いずれも高校野球の選手だったということです。従ってご講師は6年続けて野球選手の父兄だったということになります。
 あるとき、その父兄の集まりで、ご講師がお寺の住職だということから、夏の甲子園大会の県予選に向けてご講師のお寺に「必勝祈願」の参拝をしようということになったのだそうです。皆さんの頭の中には、「お寺だから必勝祈願のお勤めをやってもらえるだろう」ということがあったのでしょう。ご講師はどうしようか、と悩まれたのだそうですが、この「参拝」を引き受けられました。

 ご講師は、お勤めの後に、「今日のお勤めは仏さまに必勝を祈願するお勤めではありません。仏さまに、「勝たせてください」とお願いしそれで済ませるような場ではなく、今日のお勤めを、これから父兄の皆さんが、力を合わせて選手たちにとって良い環境を整え、応援しようと決意した場だと考えてください」といった趣旨のお話しをされたのだそうです。
 参拝された父兄の皆さんはこのご講師の言葉を喜んでおられたと、お話しされていました。ただ、残念なことに、チームは2回戦で敗退だったそうですが。

 このご講師をお話しをお聞きしていて、先日10月9日に、寺の法面の改修工事の着工に当たって勤めました起工式のことを思い出していました。この起工式が一般の安全を祈願する起工式と混同されないようにしなければならないと考え、次の表白文を拝読しました。
 「敬って大慈大悲の阿弥陀如来の御前に申し上げます
  本日ここに仏祖のご加護と有縁の方々のご協力を得て
  法面改修工事を起工することとなりました
  工事の開始に当たり、恭しく仏前を荘厳し
  懇ろに聖教を読誦して如来のご加護に御礼を申し上げます
  このうえは阿弥陀如来の慈悲の光に護られ
  一同心をあわせて工事がつつがなく進み
  完成の日を迎えますことを
  寿福寺住職釋顕紹謹んで申し上げます」
 
 併せて、このお勤めはいわゆる「安全祈願」のお勤めではなく、着工までに尽力いただいた皆さんに感謝し、如来の慈悲の光の中で一同が力を合わせてトラブルなく工事を完成させることを決意をするお勤めだという趣旨のお話しをしました。
 図らずも、ご講師の場合と重なる思いで、お話を伺いました。

(写真はご講師と、昼休みに、恒例のおぜんざいをいただいている様子です)

(このブログは毎週2回、月曜日と金曜日に新しい記事を載せる予定ですので、また覗いてみてください)
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