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352.『阿弥陀経』を読む(32)

20170811ハマゴウ2   20170811ハマゴウ

[御文] 是諸衆鳥・昼夜六時・出和雅音・其音演暢・五根五力・七菩提分・八聖道分・如是等法
     (ぜしょしゅちょう・ちゅうやろくじ・すいわげおん・ごおんえんちょう・ごこんごりき・しちぼだいぶん・はっしょうどうぶん・にょぜとうほう)

[訓読] このもろもろの鳥、昼夜六時に和雅(わげ)の音(こえ)を出(いだ)す。その音、五根・五力・七菩提分・八聖道分、かくのごときらの法を演暢(えんちょう)す。

[訳文] このさまざまな鳥たちは、昼夜六時のそれぞれに優雅な声で鳴き、その鳴き声はそのまま五根・五力・七菩提分・八正道分などの尊い教えを説き述べている。

 前回、お浄土にいる鳥たちが紹介されていましたが、お釈迦さまは、その鳥たちは昼夜を分かたず優雅な声で鳴いていて、その鳴き声は「五根・五力・七菩提分・八聖道分」などの尊い教えを説いていると示されます。

 今回は、この「五根・五力・七菩提分・八聖道分」について学びたいと思います。

 「三十七道品(さんじゅうしちどうぼん)」という言葉があります。
 『浄土真宗辞典』に尋ねますと、「さとりを得るための37種の修行方法。四念処(しおんじょ)・四正勤(ししょうごん)・四神足(しじんそく)・五根・五力・七覚支(七菩提分)・八正道を合わせたもの」とされていて、さとりを得るための代表的な実践修行とされたものだとお聞きしました。
 今回の「五根・五力・七菩提分・八正道分」はその「七部三十七種」のうちの後半の四部を示しているということになります。中村元氏によれば、玄奘訳の『称讃浄土経』では、この部分では七部の全部が挙げられているということです。
 従って、お浄土の鳥たちは優雅な声で、さとりを得るための37種の尊い教え、実践修行の徳目について鳴き伝えているということになります。

 まず、「五根」と「五力」ですが、『浄土真宗辞典』によりますと、五根とは「煩悩をおさえてさとりを開かせるすぐれたはたらきのこと。信根・精進根・念根・定根・慧根の五」とあり、五力とは「五根の実践がさらに進んで悪を破る五つの力となったもの。信力・精進力・念力・定力・慧力の五」とされています。
 辻本敬順氏は、信(=信仰、道理を信じること)、精進(=努力、よくつとめはげむこと)、念(=憶念、道理を忘れないこと)、定(=禅定ぜんじょう、精神を統一すること)、慧(=智慧、道理を見きわめること)とされています。

 「七菩提分」は『浄土真宗辞典』では、「さとりを得るための三十七品の実践のうち、五力に次いで修する第六の修行方法のこと」とされ、念(心に明らかに想いとどめてわすれないこと)、択法(ちゃくほう:智慧によって法の真偽を選択すること)、精進(一心に努力すること)、喜(法を楽しみよろこぶこと)、軽安(きょうあん:身心が軽やかで安らかなこと)、定(心を集中して乱さないこと)、捨(心の興奮や沈滞がなく平静なこと)の七つとされていました。
 ここでの「分」は「因」の意味で、さとりという結果を生じる因、ということになります。

 「八聖道分」は、以前に学びました「八正道」のことです。お釈迦さまは、最初の説法でさとりに至る実践道として、正見、正思惟、正語、正業、正命、正精進、正念、正定の道を説かれました。

 以上が、今回の内容なのですが、「五根・五力・七菩提分・八聖道分」の間の関係はどのようになっているのだろうか、という疑問がわいてきました。この順番に高度なものになっている、あるいは並列の関係にある、あるいは一部が重なりあっている、その関係がよく分からないままにいます。
 五根から五力へは、「高度化している」に相当するものなのでしょうか?七菩提分に関する『浄土真宗辞典』の「五力に次いで修する第六の修行方法」という意味はどのような意味なのでしょうか。
 いずれにしても、お浄土の鳥たちは煩悩を去ってさとりを得る尊い道を美しい声で歌い示しています。

(写真は、ハマゴウという植物です)

 ハマゴウはシソ科(かつてはクマツヅラ科でしたが)の植物で、この時期海岸で見かける植物です。海岸だけではなく、琵琶湖の畔にも分布しているという情報もありすが、これにはまだ出遭ったことはありません。
 左の写真は、2012年8月10日に鳥取砂丘で撮ったものですので、ちょうど5年前ということになります。右の写真は、先日角島でハマユウと一緒に咲いていたものです。
 名前を漢字で書くと「浜栲」で、「栲」はヌルデという植物のことだそうです。猛暑の砂地で、たくましさとあわせて可憐さももった花です。

(このブログは毎週2回、月曜日と金曜日に記事を載せる予定ですので、また覗いてみてください。)
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