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349.『阿弥陀経』を読む(31)

20170731六鳥3

[御文] 復次舍利弗・彼国常有・種種奇妙・雜色之鳥・白鵠孔雀・鸚鵡舍利・迦陵頻伽・共命之鳥
     (ぶししゃりほツ・ひこくじょうう・しゅじゅきみょう・ざっしきしちょう・びゃっこうくじゃく・おうむしゃり・かりょうびんが・ぐみょうしちょう)

[訓読] また次に舎利弗、かの国にはつねに種々奇妙なる雑色の鳥あり。白鵠・孔雀・鸚鵡・舍利・迦陵頻伽・共命の鳥なり。

[訳文] また次に舎利弗よ、その国にはいつも白鵠・孔雀・鸚鵡・舍利・迦陵頻伽・共命鳥などの色とりどりの美しい鳥がいる。

 お釈迦さまは引き続きお浄土の素晴らしさを説かれます。今回は四種の荘厳のうちの最後の「化鳥(けちょう)・微風(みふう)の荘厳」と呼ばれる部分です。
 お釈迦さまは、お浄土にはいつも6種の色とりどりの美しい鳥がいると説かれます。その鳥は、白鵠・孔雀・鸚鵡・舍利・迦陵頻伽・共命鳥の6種です。

 これらのうち、孔雀・鸚鵡は私たちにも親しい鳥です。
 ご門徒さんのお宅で『阿弥陀経』のお勤めをするに先立って、このお経についてお話しをするようにしていますが、その中で、「孔雀と鸚鵡が出てきますので、どこに出てくるか注意しながらご一緒に読んでみてください・・」というようなお話をするようにしています。お経の内容について少しでも興味を持っていただければ、と思っています。

 白鵠(びゃっこう)は「鶴の一種。白鳥または天鵞(てんが)ともいう」とされていて、空高くを飛ぶ優雅な鳥のようです。お経によってはこの鳥を「白鳥」と記したものもあるということです。
 孔雀(くじゃく)は美しい羽を持った鳥ですが、猛毒を持つ蛇も退治する力を持っているということで、この鳥には諸毒を除く力も意識されていると、辻本敬順氏は述べられています。
 鸚鵡(おうむ)はご存知の通り、物まねが巧みな鳥です。仏典にもよく登場する鳥だそうで、お念仏を称えたり、お経を誦読したりするものもあるということです。
 舍利(しゃり)という鳥は、九官鳥の一種で、この鳥も人間の言葉を暗唱できる利口な鳥だということです。この『阿弥陀経』の中で、お釈迦さまが何回も呼びかけられる舎利弗さんの名前にも同じ「舎利」が使われています。辻本敬順氏は、「舎利弗(サーリープッタ)」は「サーリーの子」という意味で、サーリーという舎利弗さんの母の名前は、母の眼がこの舎利鳥の眼に似ていたところからつけられたという逸話を紹介されていました。
 迦陵頻伽(かりょうびんが)以下の2種の鳥は、想像上の鳥なのだそうです。
 まず迦陵頻伽は、『浄土真宗辞典』によりますと、「殻の中にいる時、すでによく鳴き、きわめて美しい声を出すという鳥の名」とされていて、澄みきったさわやかな声、人の心をやわらげる美しい声で、その声を聞く人は飽きることがないという鳥です。
 共命鳥(ぐみょうちょう)は『浄土真宗辞典』では、「人面禽形(じんめんきんぎょう:体は鳥で顔は人)で一身に両顔を有する鳥で、極めて美しい声をだすという」とされています。一羽の鳥で2つの頭を持つのですが、この鳥については、両方の頭が互いに争うという話が伝わっています。一方が他方に毒を与えて殺すのですが、その結果、食べさせた方も死んでしまいます。そのようなことから、お浄土のこの鳥は「他を滅ぼす道は己を滅ぼす道。他を生かす道こそ己の生かされる道」と鳴き続けているのだそうです。また、私たちの中にある矛盾した心を表すものだともされています。

 この六鳥も原典によっては3種の鳥だったり、あるいは10種に増えていたりと、その数には変化があるようです。瓜生津師は鳥の名の数にとらわれるのではなく、「浄土には無数の鳥がいて、それらの鳥がみな「和解(わげ)の音(こえ)を発して法を説きのべているとみるべきでしょう」と記されておられます。

(写真は、寺の本堂の六鳥の像です。)

 ご本尊の前卓(まえじょく)の前面を飾っています。
 確かに6羽の鳥が描かれているのですが、一番左は孔雀、その右が鶴のように見え、「白鵠・孔雀・・・」のお経の順番とは違った並びになっていることに気づきました。右端の鳥は2つの頭を持っていますのでこれは共命鳥に間違いないようですが、4番目の優雅な姿の鳥が迦陵頻伽のようにも見えます。これまで「確かに6羽の鳥だ」とまでは見ていたのですが、その並び方について見たのは今回が初めてでした。
 ですが、瓜生津師の言われる通りで、お浄土で多くの鳥が揃って仏法を説いてい姿だと拝見することにしましょう。

(このブログは毎週2回、月曜日と金曜日に記事を載せる予定ですので、また覗いてみてください)
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