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300.本山報恩講でのご門主のご親教

20170210晨朝   20170210銘品店

 本山では、1月9日午後より16日午前までの間、御正忌報恩講(ごしょうきほうおんこう)法要がお勤めになりました。15日には、ご門主がご親教(法話)を述べられましたので、以下その内容をお伝えいたします。

 本年も、ようこそ御正忌報恩講にご参拝くださいました。全国から親鸞聖人をお慕いする皆さまがご参拝くださり、ご一緒におつとめをし、お念仏申させていただく、尊いご縁であります。このご縁にあたり、あらためて親鸞聖人がお説きになった浄土真宗のみ教えを味わわせていただきましょう。
  親鸞聖人は、比叡山で20年間修行をされました。しかし、煩悩がなくなることはなく、自己中心的な身であることに悩まれました。明日おつとめいたします『嘆徳文(たんどくもん)』には親鸞聖人のおこころを、「定水(じょうすい)を凝(こ)らすといへども識浪(しきろう)しきりに動(うご)き、心月(しんがつ)を観(かん)ずといへども妄雲(もううん)なほ覆(おお)ふ」(『註釈版聖典』1077ページ)と記されています。平らな水面を見ると波が立ち、月をみると雲に覆われてしまうということであります。
  親鸞聖人だけでなく、仏教を説かれたお釈迦さまの時代から、私たち人間の姿は変わりありません。それは、真実をありのままに受け止めることができず、自分の思いや執(とら)われの中で、悲しみ、苦しむ姿であります。
  親鸞聖人は、そのような私たちに対して、阿弥陀さまがはたらきかけてくださっていると明らかにされました。阿弥陀さまのおはたらきの中で、私たちは真実を聞き、真実に気付くことができます。そのことによって、自分自身のありのままの姿、自己中心的な姿を知ることができます。
  現代は、先のことを予測することが難しい、不確かな時代です。そして、嘘(うそ)や偽りを含む多くの情報があふれています。
  昨年1年間で注目を集めた英単語として「post-truth(ポスト・トゥルース)」、「ポスト真実」という言葉が選ばれたという新聞記事がありましたが、それは、客観的な事実や真実が重視されず、感情的な訴えが政治的に影響を与える状況を意味する形容詞だそうです。これを受けて後日の新聞には、アメリカ大統領選挙を具体例として、「ネット社会では〝脱真実情報〟が無料で拡散され、シェアされれば虚偽も〝真実〟に転化する」という記事が掲載されていました。
  そのような時代であるからこそ、親鸞聖人の「煩悩具足(ぼんのうぐそく)の凡夫(ぼんぶ)、火宅無常(かたくむじょう)の世界は、よろづのこと、みなもってそらごとたはごと、まことあることなきに、ただ念仏のみぞまことにておはします」(同853ページ)、「私どもはあらゆる煩悩をそなえた凡夫であり、この世は燃えさかる家のようにたちまちに移り変わる世界であって、すべてはむなしくいつわりで、真実といえるものは何一つない。その中にあって、ただ念仏だけが真実なのである」というお言葉を深く味わわせていただきましょう。
  本日は、ようこそご参拝くださいました。


(写真左は2月8日の「御影堂」での御晨朝(じんじょう:朝のお勤め)の様子です)

 報恩講にはお参りできませんでしたが、2月8日朝にお参りすることができました。
 「阿弥陀堂」「御影堂」の両堂とも、伝灯奉告法要に合わせて椅子席になり、向拝の階段も傾斜が緩くなるよう調製がされるなど、お参りしやすいようにと随所に工夫がなされていました。
 右の写真は、「御影堂」前の白洲に設けられた、本願寺おてらカフェ&マルシェ「AKARI」の内部です。京都のお土産品が揃っており、中央では食事もできます。

(このブログは毎週2回、月曜日と金曜日に記事を載せる予定ですので、また覗いてみてください)

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