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15.お正信偈を読む(2):拝読の方法(1)



20140519正信偈(1)


 「お正信偈を読む」の第2回目は、拝読の方法に入ります。

 正信偈の拝読の仕方には次の3通りがあります。
  真譜(しんぷ)=本山のご正忌報恩講の1月16日の晨朝(じんじょう:朝のお勤めです)に「御影堂(ごえいどう)」で勤められます
  行譜(ぎょうふ)=報恩講などの大切な行事にお勤めします
  草譜(そうふ)=平素、日常の勤行でお勤めします
 このように、真譜は一般寺院やご家庭ではお勤めしませんので、ここでは行譜と草譜について学んでいきたいと思います。
 
 今回はその「草譜」について見て行きます。

 写真は、お経本の「正信偈」の最初の部分です。
 符号のようなものや注記が記されていますので、まずこれの説明をしましょう。
  最初に「○○」と白い丸が二つありますが、これは鐘を2回打つという記号です。
  次いで「出音ハ調レ」と書いてありますが、これはこのお経をハ調のレの高さで読み始めるということを示しています。「出音」は「しゅっとん」と読み、読み始めの音という意味です。
  お経の最初の部分に「●」印がありますが、これは調声人(ちょうしょうにん:お経の最初を読む人です)が一人で称えるということを示しています。次の行の頭に「∵」」がありますので、ここからは一同が調声人に合わせて唱和します。
 
 実際の拝読方法ですが、お経も音楽と同じで音程と速さ(テンポ)があります。正信偈についてまとめますと次のようになります。
  
  「帰命無量寿如来」から=出音:レ、速度:70~90拍/分
  「善導独明仏正意」から=出音:ソ、速度:同上
  念仏和讃(初重)    =出音:レ、速度:50~60拍/分
  念仏和讃(二重)    =出音:ミ、速度:同上
  念仏和讃(三重)    =出音:ラ、速度:同上
  回向            =出音:ミ、速度:同上
 テンポでいいますと、初めは1分間に70拍くらいで読み始め(少しずつ早くなり)、「念仏和讃」から少しゆっくり読むことになります。
 といいましたが、細かいことは余り気にせずに、調声人がいる場合は調声人に合わせて拝読すれば大丈夫です。 
 
 拝読する場合は、漢字一字を1拍で読んでいきます。
 ただし、お経文の右に「引」と記した部分がありますが、この部分は1字を2拍で読みます。その場合、「時(じ)」は2拍で読みますが、「来(らい)」のような2音の字は「ら」を1.5拍、「い」を0.5拍というように読みます。

 次いで音程です。上記のように出音があって、またお経の中で音程の変化(メロディー)がありますので、これは少し注意が必要ですが、調声人に合わせて一同の声がうまく揃うとそれは美しい響きになります。

 お経の音程は、お経本の中で右上がり、右下がり、水平などの線の記号で示されます。お経文の右側に表示してあるのが「草譜」の音程、左側に表示されているのが「行譜」の音程ですので、今回は右側を見ていってください。

 この記号が最初に登場するのは、写真にもあります4句目、「在世自在王仏所」の「王と仏」が右下がり、「所」が水平の線で表示されています。この部分はそれまでの「レ」から下がって、「ドドラ」の音程で読みます。草譜ではこのように4句目の最後の3文字が下がりますので、「四句目下がり」と称しています。
 行譜では下がらずにそのまま「レレレ」で読んでいきます。

 次に、「善導・・・」から後の部分で、「下ル」と表記されている部分がありますが、これはそれまでの音「ソ」(「善導」の部分から「ソ」になっています)から「レ」に下げて読むということを示しています。

 次いで、念仏和讃の部分では、初重、二重、三重と順に音が高くなっていきます。
 音程は初重の部分ではお経文の右側に、二重の部分では左側にそして三重の部分では再び右側に右上がり、右下がり、水平などの記号で表示されます。(念仏和讃の部分は、草譜、行譜とも読み方は一緒ですので、音程を表す記号も共通になっています)
 水平の線は初重の部分では「レ」を、二重の部分では「ミ」を、三重の部分では「ラ」を表します。水平と言いましたが、それぞれ出る場所が下部、中央、上部と変えて表記されています。
 右上がりの線はそれよりも高い音、右下がりはそれよりも低い音を示すようになっていますが、例えば初重の部分では高い方からミ、レ、ド、シ、ラ、ソの音が出てきますので、ド、シ、ラ、ソの4つの音が右下がりの線で示されることになります。この4つの音に対する右下がりの線の表記は変えてあるようですが、なかなか見分けにくいですから耳で聞いて覚えるのが一番のように思います。

 最後の「願此之功徳」で始まる4句は「回向」と呼ばれていて、この正信偈以外のお経でもよく使われている句です。
 回向は「ミ」の音で始まりますので、音程の表示は二重に準じて記されています。

 と、文章に書くと分かりにくいのですが耳で聞くのが一番ということになりそうです。CDに収録されたものもありますので、ご希望があればご紹介します。

 
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