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189.「平和に関する論点整理」(4)


20160118淡路島スイセン  

 少し離れていましたが、「平和に関する論点整理」に戻りました。
 今回は、論点整理のⅢ.章を見てみます。

Ⅲ.一般的な「平和」概念について
 「現代社会において、『平和』とは、どのような状態を意味するのでしょうか?」
  ・平和概念は、「消極的平和」と「積極的平和」に分類される。
  ・「消極的平和」は、戦争がない状態のこと。
  ・「積極的平和」は、単に戦争がないだけでなく、戦争の原因となる貧困・飢餓・不平等などが解消されていること。
  ・安全保障概念(国家や地域を脅威から守り安全を築く)において、国益という視点ではなく、国家という単位を超えて、一人ひとりの人間に着目する「人間の安全保障」が提起されている。
  ・安倍晋三首相の提唱する「積極的平和主義」は軍事力均衡による国家間の武力紛争発生の防止を主内容とするが、非軍事的な多様な活動も含む。


 このⅢ.章で取り上げられた「積極的平和」「消極的平和」という概念によって、これまで漠然としていた「平和」概念の整理ができた思いがしました。
 「積極的平和」を実現するためには、「一人ひとりの安全保障」の観点から、戦争を引き起こす可能性のある事態をなくすこと、「論点」では安全、公平、平等、人権の尊重、飢餓の克服、環境問題などの様々な課題に取り組むこと、が必要だとされています。これらの課題に対応できなければ、例え戦争がない状態が実現できても、戦争が起こる恐れがない状態にはなっていない、とされています。
 前回に学びました、「仏教の説く平和」の視点からみれば、私たちはまさにこの「一人ひとりのの安全保障」を実現して「戦争が起こる恐れのない状態」を実現する、という「積極的平和」を目指さなければならない、ということになります。

 しかし、現実の国際政治を見てみると、軍事力の均衡の上に、国と国との力の均衡の上に平和が成り立っているということもまた事実です。このような中で、その均衡状況を無視して「一人ひとりの安全保障」のみを追求することは、「消極的平和」をも失うということになりかねません。
 「論点整理」の中で、「「人間の安全保障」を含む「積極的平和」にも、「より凄惨な戦争状況を軽視しがちになる」といった課題が指摘されています。」とされているのはその意味ではないかと思われます。
 ここでも、私たちは、私たちが最終的に求める状態と現状の間のギャップを的確に把握して、その中で一歩ずつでも理想の方向に進むという難しい道をとらざるを得ないのだ改めて思います。
 
 最後の安倍首相の「積極的平和主義」に関する「論点整理」のコメントついては、この中に「積極的平和」を実現するための方策がどのような形で組み込まれているのかという観点からもう一度みてみようと思ったところです。

(写真は、淡路島のスイセンの群生地です。ちょうど今頃が見頃です。)

(このブログは毎週2回、月曜日と金曜日に新しい記事を載せる予定ですので、また覗いてみてください)

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