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186.お正信偈を読む(34):依釈段(11)/天親讃(5)


20160108壇ノ浦

 「お正信偈を読む」の最後の記事が昨年の12月7日でしたから、ちょうど一か月が経ちました。
 引き続き親鸞聖人が天親菩薩を讃えられた部分を学びたいと思います。7、8句になります。

「御文」 帰入功徳大宝海 必獲入大会衆数(きにゅうくどくだいほうかい ひつぎゃくにゅうだいえしゅうしゅう)

「訓読」 功徳(くどく)大宝海(だいほうかい)に帰入(きにゅう)すれば、かならず大会衆(だいえしゅう)の数に入ることを獲(う)。

「訳文」 「本願の名号に帰し、大いなる功徳の海に入れば、浄土に往生する身と定まる。・・・」(と述べられた)

 天親菩薩は『浄土論』の中で、浄土に往生するための行として次の「五念門」を示されました。
  礼拝門=身に阿弥陀仏を礼拝すること
  讃嘆門=口に阿弥陀仏の徳を讃えること
  作願(さがん)門=一心に阿弥陀仏の浄土に往生したいと願うこと
  観察(かんざつ)門=阿弥陀仏や菩薩の姿、浄土の荘厳相を思い浮かべること
  回向門=自己の功徳をすべての衆生にふりむけて、ともに浄土に往生したいと願うこと

 そして、この「五念門」を修する結果として得られる徳として次の五つの功徳「五果門」を示されました。
  近(ごん)門=阿弥陀仏を礼拝することにより、安楽世界に生まれることができる
  大会衆(だいえしゅ)門=阿弥陀仏を讃嘆することにより、浄土で大会衆(阿弥陀仏の説法の会座に連なる大衆)の数に入ることができる
  宅(たく)門=一心専念に浄土に生まれようと願い、寂静三昧の行を修めることにより、蓮華蔵世界に入ることができる
  屋(おく)門=観察の行を修めることにより、浄土に往生して種々の法味楽を楽しむことができる
  園林遊戯地(おんりんゆげじ)門=本願力の回向によって、浄土に往生しさとりを開いて仏となった後に迷いの世界に還って他の衆生を救うことができる

 親鸞聖人は、今回の2句で、天親菩薩が「大きな宝の海のような阿弥陀如来の名号「南無阿弥陀仏」を聞信した信心の人は、この世にありながら浄土の菩薩と同じ仲間に加えていただける」とされたことを讃嘆されています。

 また、この2句は現益(げんやく)、つまり私たちがこの世においていただく利益、を示されたものとされています。
 私たちは、この世に縁が尽きた後に往生が定まるのではなく、この世で信心を得させていただいたその時に、往生は間違いないと定まるのだとお示しいただいているのです。

(写真は、壇ノ浦を望む公園に置いてある「長州砲」のレプリカです。)
 幕末、長州藩はこの近くの砲台から外国船を砲撃しましたが、その後反撃を受けて砲台は破壊され、占領されるという事態になりました。藩はその後、討幕、開国に向けて舵をきることになります。
 前回の源平の合戦とともに歴史の転換点の舞台となった地なのですが、「平和」と「武力」とをどう考えればいいのか、改めて考えさせられる地でもあります。

(このブログは毎週2回、月曜日と金曜日に新しい記事を載せる予定ですので、また覗いてみてください)
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