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168.お正信偈を読む(29):依釈段(6)/龍樹讃(5)

20151106龍樹菩薩1      20151106龍樹菩薩2


「御文」 唯能常称如来号 応報大悲弘誓恩 (ゆいのうじょうしょうにょらいごう おうほうだいひぐぜいがん)

「訓読」 ただよくつねに如来の号(みな)を称して、大悲弘誓(ぐぜい)の恩を報(ほう)ずべしといへり。

「訳文」 ただ常に阿弥陀仏の名号を称え、本願の大いなる慈悲の恩に報いるのがよい」と(龍樹菩薩は)述べられた。

 前回で龍樹菩薩が、「阿弥陀如来のご本願を信じる一念の時、直ちに必ず仏になるという身になることができる」ということ(信心正因)を説かれたことを学びましたが、親鸞聖人は今回の2句で「だからこそ、常によく阿弥陀如来の名号を称えて、広大な慈悲の本願のご恩に報謝すべきである」と龍樹菩薩が勧められたとお伝えいただいています。
 私たちは、このみ教えを「称名報恩」とお呼びしています。

 親鸞聖人はこれまでの16句で、龍樹菩薩が難行と易行の二つの道を示され、そのうち易行の道を歩むように勧められたこと。その易行の道とは阿弥陀如来のご本願におすがりすることで私たちは直ちにさとりの世界に入ることができるということ。そして、私たちは私たちをお救いいただいた阿弥陀如来に対して「南無阿弥陀仏」とそのみ名を称え、ご恩に報謝する(私たちにはそれしかできない)こと、をお示しいただいたのです。

 浄土真宗の教義は「信心正因称名報恩」と要約されるとお聞きしました。この根幹となるみ教えがこれまで学んできました龍樹菩薩が説かれたことに源を発していることが分かります。この龍樹菩薩のみ教えが後の六人の祖師を経て親鸞聖人に伝えられました。それゆえに親鸞聖人は龍樹菩薩を浄土真宗の第一祖と讃仰され、そのことにより私たちに阿弥陀如来のお救いの姿を明らかにしていただいたのです。

(写真は龍樹菩薩です。左は本願寺出版社から出版された『はじめて学ぶ七高僧』からお借りしたもので、龍谷大学図書館蔵とされています。右の写真はウイキペディアに掲載されたものです。)

 右の写真では龍樹菩薩は七匹の蛇を頭上にいただいておられますが、この像以外にも蛇をいただかれた像を多くお見受けします。
 龍樹菩薩は当時のサンスクリット語でナーガールジュナと呼ばれていました。この「ナーガ」は古代インドでは蛇の神様のことだそうです。蛇といいますと私たちは余り良いイメージを持っていませんが、インドでは仏教の守護神とされていたのだそうです。従って、蛇をいただかれた龍樹菩薩の像は菩薩が蛇に守られていることを表しているということになります。
 後に中国でこの蛇が龍とされて、漢訳の龍樹というお名前になったと伺いました。

(このブログは毎週2回、月曜日と金曜日に新しい記事を載せる予定ですので、また覗いてみてください)

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