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165.お正信偈を読む(27):依釈段(4)/龍樹讃(3)

20151026庭    

「御文」 顕示難行陸路苦 信楽易行水道楽 (けんじなんぎょうろくろく しんぎょういぎょうしいどうらく)

「訓読」 難行の陸路(ろくろ)、苦しきことを顕示して、易行(いぎょう)の水道(すいどう)、楽しきことを信楽(しんぎょう)せしむ。

「訳文」 龍樹菩薩は、難行道は苦しい陸路のようであると示し、易行道は楽しい船旅のようであるとおすすめになる。

 すでに学びましたように、親鸞聖人が七人の高僧方を選ばれた基準の一つに、「発揮(独自の見解)がある」ということがあげられていました。親鸞聖人は七高僧のお一人ひとりが、阿弥陀如来のご本願について独自の教学の展開をされたかどかということに注目されているということになります。

 龍樹菩薩の発揮については、「二道鴻判は南天の功」と称されています。
 南天は、天竺(インド)の南部、龍樹菩薩がお生まれになった地を示します。
 龍樹菩薩は仏教に「難行道」と「易行道」との二つの道(二道)があって、阿弥陀如来の本願に沿った道は易行道だということを初めてお示しいただきました。このことを親鸞聖人は龍樹菩薩がお示しになった大切な功績だと仰っておられるのです。

 龍樹菩薩はその著書『十住毘婆沙論』の中の「易行品」において、歓喜地に至る道についての問答を記しておられます。

 そこでは、難行道の修行によって歓喜地に至るには、もろもろの難行を行じなければならない、長い時間を必要とする、しかも途中で小乗の悟り(自分一人の悟りに満足する)に堕することがある、などの難があるとされます。

 龍樹菩薩はこれに対して私たち凡夫の進むべき道、易行道を次のようにお示しいただきました。
 「世間の道に難しい道と易しい道があって、陸路を歩くのは苦しいが水路を船に乗って渡るのは楽しいように、菩薩の道も、いろいろな行を積んでいくものもあり、あるいは信方便の易行をもって速やかに不退転(歓喜地)の位に至るものもある」とされ、難行苦行を積むことではなく、信心をいただくことにより速やかに悟りの境地に至る道があるということを示されたのです。

 この龍樹菩薩が示された易行道が、「他力本願」という私たちの浄土真宗の大切な柱へと伝えられています。
 親鸞聖人は、『高僧和讃』の中で次のようにうたわれて龍樹菩薩のご功績を讃嘆されています。
  「龍樹大士世にいでて 難行易行のみちをしへ 流転輪廻のわれらをば 弘誓のふねにのせたまふ」

(写真は、現在の寺の庭です)
 10月23日までで植木の剪定を行っていただき、すっきりして報恩講にお参りの方々をお迎えすることができます。サザンカも咲き始めて、近づく冬を感じるようになりました。

(このブログは毎週2回、月曜日と金曜日に新しい記事を載せる予定ですので、また覗いてみてください)

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